« 2008年06月10日 | メイン | 2008年07月27日 »

2008年06月12日(木)

フィクション

 
この物語はフィクションであり、現実にあった事では決してありません。
 
 

 
その日も文字が流れる動画共有サイトをウロついていた。
基本的にウロつくだけで、文字、すなわちコメントを入れた事は
過去に2-3回、というロム専門。
 

いつの間にか辿り着いたその動画は、「MAD」と呼ばれる物で
元のお話しは全く知らないが、タイトルだけは知っていた。

元を知らないMADは通り過ぎるのが通常なのに、見入ってしまった。
何故なら、そのMADに使われていた曲を良く知っていたから。
 

流れてくるコメントは、その動画への絶賛の声が多く、
元を知っていたなら、もっと楽しめるだろうなと少し残念に思った。
誰が入れたのか、歌詞もコメントで表示されていた。
流れて来たコメントの中に「これは神曲」「歌詞最高」等があり、
もの凄く嬉しくなって、マイリストに入れた。
その時の再生数は、4桁ぐらいだったと思う。
 

数日後、コメント数が増え、最初に入っていた歌詞が消えそうになっていく。
また誰か親切な人が、歌詞入れをしているようだ。
でも、ちょっとばかり不自然を感じる。
一文字一文字、句読点、感嘆符等、全てにこだわりを持っている場合、
そこに「!」とか「・・・」を入れないで欲しいなー、とか思ってしまう。
だけど、そんなのを気にするのは、歌詞を書いた者、作詞者ぐらいだろう。
あまり気にしてはいけない。
 

マイリストに入れて、二ヶ月ほど経ったある日、
突然この動画の再生数が劇的に伸びていた。
何があったのかと見てみると、ランキングというのに入ったらしく、
コメント数も大幅に増えていた。
一番驚いたのは動画制作者ご本人かもしれない。
誰かが入れた歌詞も、とっくに消えていた。

それから何日か経ったが、新たに歌詞を入れる親切な人は現れなかった。
 

その後、私が何をしたのかはご想像にお任せする。
 

数日後、その動画を見に行った。
タグには「歌詞乙」が足されていた。
 

コメント欄に歌詞入れしたのと、
この詞の作詞者が同一人物とは、誰も思わないだろう。
両方乙、と勝手に受け取っちゃえ、と私は思わず苦笑いした。
 
 

という夢を見ました。

投稿者 keiko : 23:45 | コメント (4) | text